おひとりさまのそなえセミナー実施

9月3日、豊中市市民活動情報サロンにて「おひとりさまの備えを冊子で学ぼう」セミナーを実施、参加者は6名でした。第一部は、死後の備えということで、死後事務委任契約について代表が解説しました。第二部では、一般社団法人心結代表の屋宜明彦氏(弊NPO正会員)から、遺品整理・生前整理について実例を交えて説明してもらいました。参加者から多くの質問が寄せられ、関心の高さを感じました。

姫路での対応

先日、弊NPOが後見人をしている高齢者がお亡くなりになり、その対応に姫路に行きました。その高齢者とは、生前に任意後見・死後事務委任・遺言の公正証書を交わしており、死後事務受任者及び遺言執行者として対応していく必要があり、現地スタッフとともに打合せしました。今後本部・現場がよく連携していく事となりました。

被後見人の死

先日、弊NPOが成年後見人となっている被後見人がご逝去されました。この方は、弊NPOが設立後最初に後見人に就任した方で、3年余り後見人として、ご本人の財産管理と身上監護に務めてきた方でした。奥様とともに、火葬に立ち会いました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

公正証書2本締結

先日、ある一人暮らし高齢者と2本の公正証書を締結しました。一つは、死後事務委任契約。あと一つは、遺言です。そして、死後事務受任者及び遺言執行者に弊NPOが就任することとしました。遺言の内容は、相続人ではなく、お世話になった方へ遺贈するというもので、手続きを終えたご本人は、やれやれといったご様子でした。

事前指示書とACP

一人暮らし高齢者で身寄りがいない場合、本人の判断能力を失う万一の場合に備えて、自分にはどんな治療をしてほしいのか、前もって意思表示する文書のことを「事前指示書(AD=アドバンス・ディレクティブ)」と呼びます。人工呼吸器の装着等の延命治療を望むか否かなど、あらかじめ本人の希望を文書にしておくと、その指示に沿った治療が行われるとされています。但し、ADという文書があっても、患者と医師が十分に意思疎通を続けていなければ、ADが実質的に意味を持たない場合も想定されます。そこで、近年ADの発展形として「ACP=アドバンスト・ケア・プランニング(事前のケア計画)」という概念が登場し、本人が文書にまとめた自分の意思、つまり「結論」ではなく、家族や医療者らと何度も繰り返し話し合う「過程」に重きを置いた概念です。何度も対話を重ねて、時間が経過すれば、本人の意思が変わりうる場合もあり、その都度、文書は書き直されることになります。先日、弊NPOと任意後見契約を結んでいる一人暮らし男性が骨髄移植の手術をするに先立ち、医師・看護師と本人・弊NPOが集まって、ACPにあたる話し合いをし、本人の医療に関する意思表示を確認しあいました。重たい決断を迫られる患者本人を眼前にして、身につまされる思いがしました。