被後見人の死

先日、弊NPOが成年後見人となっている被後見人がご逝去されました。この方は、弊NPOが設立後最初に後見人に就任した方で、3年余り後見人として、ご本人の財産管理と身上監護に務めてきた方でした。奥様とともに、火葬に立ち会いました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

公正証書2本締結

先日、ある一人暮らし高齢者と2本の公正証書を締結しました。一つは、死後事務委任契約。あと一つは、遺言です。そして、死後事務受任者及び遺言執行者に弊NPOが就任することとしました。遺言の内容は、相続人ではなく、お世話になった方へ遺贈するというもので、手続きを終えたご本人は、やれやれといったご様子でした。

事前指示書とACP

一人暮らし高齢者で身寄りがいない場合、本人の判断能力を失う万一の場合に備えて、自分にはどんな治療をしてほしいのか、前もって意思表示する文書のことを「事前指示書(AD=アドバンス・ディレクティブ)」と呼びます。人工呼吸器の装着等の延命治療を望むか否かなど、あらかじめ本人の希望を文書にしておくと、その指示に沿った治療が行われるとされています。但し、ADという文書があっても、患者と医師が十分に意思疎通を続けていなければ、ADが実質的に意味を持たない場合も想定されます。そこで、近年ADの発展形として「ACP=アドバンスト・ケア・プランニング(事前のケア計画)」という概念が登場し、本人が文書にまとめた自分の意思、つまり「結論」ではなく、家族や医療者らと何度も繰り返し話し合う「過程」に重きを置いた概念です。何度も対話を重ねて、時間が経過すれば、本人の意思が変わりうる場合もあり、その都度、文書は書き直されることになります。先日、弊NPOと任意後見契約を結んでいる一人暮らし男性が骨髄移植の手術をするに先立ち、医師・看護師と本人・弊NPOが集まって、ACPにあたる話し合いをし、本人の医療に関する意思表示を確認しあいました。重たい決断を迫られる患者本人を眼前にして、身につまされる思いがしました。

内部監査

弊法人が後見人等として管理している、通帳・手許現金・金銭出納帳・レシート類の内部監査を実施しました。目的は、Wチェック体制の実践及び不備の早期発見と対処です。今回の監査で得られた指摘事項の再発防止を徹底していく考えです。

自筆遺言と死後事務の支援

先日来、ある高齢者からのご依頼で、「自筆証書遺言」と「死後事務委任契約」のご相談にのっています。この方は、配偶者・子が既に亡くなっており、法定相続人がごきょうだいの甥姪にあたり、音信不通で連絡が取れていない状況です。あまり手続きにお金をかけたくないとのことで、遺言は自筆にて行い、死後事務も最低限の預託金で済むように工夫します。自筆証書遺言は、法務局での保管制度を利用し、弊NPOが遺言執行者並びに死後事務委任者として、死後の手続きを行う予定です。